診療案内medical
1.犬と猫の診療
一般的な疾患について幅広く対応いたします。同じ症状でも軽症から重症までさまざまです。しゃべることができないワンちゃんやねこちゃんたちの代わりに、来院されたご家族の皆様との会話を大切にし、各種検査とともに原因の究明に努めます。
例えばこのような症状がありましたらまずはご相談ください。
● 食欲不振 ● 体重減少 ● 元気消失 ● 発熱 ● 嘔吐 ● 下痢 ● 誤食
● 口臭や歯の汚れ ● 皮膚の脱毛や痒(かゆ)み ● 外傷 ● 咳や呼吸困難
● 血尿 ● 頻尿 ● 痛みや歩行困難 ● 目の異常 ● 痙攣(けいれん)
● 失神 ● ふらつき ● 体のできもの ● 難産 ● その他
2.犬と猫の予防・健康診断
予 防
病気を未然に防ぐこと、予防は健康の土台とも言えます。予防接種、フィラリアやノミ、マダニの予防は随時受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
ワンちゃんの予防
●狂犬病予防接種:法律で年に一回の接種が義務付けられています。
●混合ワクチン接種:当院では6種と8種を扱っています。年に一回の接種をお勧めします(子犬の初年度は複数回必要です)。
ねこちゃんの予防
●混合ワクチン:当院では3種を扱っています。年に一回の接種をお勧めします(子猫の初年度は複数回必要です)。
ワンちゃん・ねこちゃん共通の予防
●フィラリア予防:蚊を媒介してワンちゃんの心臓に感染します。室内犬でも、蚊に刺される機会が少しでもある限りは感染リスクがあります。ただし、フィラリアはきちんと予防薬を投与すれば確実に防げる病気です。5月から11月まで毎月1回、予防することを推奨しています。
※ワンちゃんだけでなく、ねこちゃんにもフィラリア症が発見されています。ネコちゃんもしっかりと予防をお勧めします。
●ノミやマダニの予防:ノミやマダニが寄生すると、かゆみや貧血などの症状を引き起こします。また、寄生虫や感染症の病原体を運ぶこともあり、これらの病気には人に感染するものもあるので注意が必要です。月一回の通年の予防を推奨しています。
健康診断
いつまでも元気でいてもらうためには、ペットにとって健康診断はとても重要です。ワンちゃん・ねこちゃんは自覚症状を言葉で伝えてはくれません。
そして態度には表わさないようにしています。そのため、ご家族の皆様に病気の早期発見を求めるのはとても困難なことです。定期的に健康診断を受けていれば、ペットの体調変化を把握でき、万が一病気が見つかっても、早期治療の可能性が高まります。
ワンちゃん、ねこちゃんは1年に4〜6年分の歳をとると言われています。
当院では若い子でも年に1回、7歳以上の子は年に2回の健康診断をお勧めしています。
検査内容は下記のプランがございます。
「どの検査を受けたらよいか分からない」「うちの子の負担にならないかしら」といったご不明なことやご心配なことがございましたらお気軽にお問い合わせください。検査の内容や機器についてはこちら
ワンちゃん ライトパック |
ワンちゃん しっかりパック |
ネコちゃん ライトパック |
ネコちゃん しっかりパック |
|
---|---|---|---|---|
事前予約 | 不要 | 要 | 不要 | 要 |
身体検査 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
尿検査・便検査 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
血液検査 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
心臓 超音波検査 | – | ◯ | ◯ | ◯ |
腹部 超音波検査 | ◯ | ◯ | – | ◯ |
レントゲン検査 | – | ◯ | – | ◯ |
料金 | 10,000円 | 15,000円 | 10,000円 | 15,000円 |
※身体検査については、問診・聴診・触診・歯科検診・皮膚検診・健康などに関するご相談などを行います。
3.避妊・去勢手術
歳をとってから起こることが多い病気に、乳腺腫瘍や子宮・卵巣の病気(女の子)、前立腺の病気、会陰ヘルニアなど(男の子)が挙げられます。ただし、若い時期に避妊・去勢手術をすることでこれらの病気の発症を抑えることができます。
当院では子供を作る予定がないワンちゃん・ねこちゃんには、避妊・去勢手術を皆様にお勧めしています。全身麻酔下での手術となりますので、手術日の予約が必要です。
まずはご来院いただき診察した後、詳しくご説明いたしますのでお気軽にご相談ください。
麻酔・手術について
ペットの場合、手術は必ず全身麻酔が必要です。
麻酔中は血圧や心拍数の変化が起こりやすく、全身麻酔の安全性を最大限高める必要があります。当院では全身麻酔に鎮痛薬などを併用するバランス麻酔を取り入れ、麻酔薬による有害反応をできる限り抑える事ができるよう心掛けています。
また、気道の確保、呼吸状態、心電図、体温、血圧など各種モニタリングにより、些細な変化も見逃さないよう管理しています。
ご不明な点やご心配な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
4.日々のケアについて
食事
人間でも健康なときと病気になったときで、必要な栄養素が異なります。犬や猫でも同様に考えることができ、それぞれの栄養要求にあった食事を摂ることが推奨されます。
例えばこのような疾患や状態になったら、それぞれに適応した食事療法食が必要かもしれません。
肥満、糖尿病、食物アレルギー、下痢(便秘)、肝臓病、心臓病、腎臓病、下部尿路疾患、関節疾患、高栄養要求時など
また、健康であっても「なにを与えたらいいか分からない」「おやつを与えたいが何がいいか」「高齢のワンちゃんねこちゃんに対して」いう方もお気軽にご相談ください。
スキンケア・皮膚科治療
わんちゃん・ネコちゃんの皮膚疾患は発生頻度の多い病気です。また、普段のケアや食事内容など生活習慣に大きく影響を受けることもあります。
「かゆい」、「皮膚が赤い」、「ぶつぶつができた」、「フケがでる」、「毛が抜ける」、「皮膚にしこりができた」などお困りのことがございましたらご相談ください。
当院では、皮膚の基本的な顕微鏡検査からアレルギーに関わる専門的な検査、内分泌(ホルモン)に関わる検査についても対応しています。また、皮膚に関わる食事内容のご相談やシャンプーの種類や方法についてのアドバイスなどもいたします。
before
after
デンタルケア・歯科治療
3歳以上のワンちゃん・ねこちゃんたちの80%以上が歯の問題を抱えていると言われています。歯垢や歯石によって、歯肉炎などの歯周病はもちろん、全身の健康にも影響されることがわかってきています。デンタルケアは必ず必要です。「やったほうがいいのはわかっているけれど・・・」「うちの子が嫌がってハミガキをさせてくれないからもうあきらめた・・・」「忙しくて毎日なんてとてもムリ・・・」なんて方はぜひご相談ください。
抜歯や歯石除去など歯科治療だけでなく日々のデンタルケアについてもお気軽にご相談ください。
before
after
健康的なワンちゃんの歯
歯磨きの仕方や各種デンタルグッズを紹介できます。①~④の方法があります。
①ブラッシングをする(できる場合)
②ブラッシングができないときはかわりにデンタルチュウを噛ませる
③飲水に混ぜるタイプを使用する
④犬猫用歯磨き粉を口腔内に入れてあげる(口腔内の細菌コントロール)
肥満
「肥満は万病のもと」というのはペットも同じです。肥満は糖尿病や脂肪肝の発生が増えたり、心臓、呼吸器、関節などたくさんの悪影響を与えます。ペットの肥満の原因は食事の内容や与え方のことがほとんどです。
次のような症状や検査結果がある場合は早めにご相談ください。
- 血液検査で、血糖値、コレステロール値、肝酵素値などが高い
- 超音波検査やレントゲン検査で肝臓が大きくなったり胆嚢の異常がある
- 高齢で発症した皮膚症状(脱毛、かゆみ、脂漏など)
- 肥満である
- たくさん水を飲む
- ダイエット用のフードを与えても痩せない
誤飲・誤食について
誤飲とは、本来食べるものでない〝モノ″を飲み込んでしまう事故です。鋭利なもの、タオルや紐など胃や腸で絡まる恐れがあるもの、中毒をおこすものを誤飲した場合は、命に関わり緊急性が高い場合もあります。当院では救急医療の経験を生かして、誤飲に関する処置として、催吐処置、内視鏡検査および異物摘出処置、胃洗浄処置、胃や腸の手術など誤飲に関わる治療を適切に行えます。もしも、わんちゃん・ネコちゃんが異物を飲み込んでしまった場合、または飲み込んだ疑いがある場合は早めにご来院の上ご相談していただくようお願いいたします。
レントゲン検査:食道閉塞(果物丸のみ)
超音波検査:腸閉塞(おもちゃのかけら)
内視鏡検査
飲み込んではいけないもの
竹串やトウモロコシの芯、果物や梅干の種、ヒトの医薬品、石、砂、靴下などの布類、ひも、おもちゃ、針、ゴム、スポンジ、ビニール、ボタン、電池、たばこ、アイスの棒、湿布、チョコレート、ネギ類、洗剤、中毒を起こす植物、化学薬品、不凍液、殺鼠剤、ナメクジ駆除剤、肥料、農薬など
5.ワンちゃん・ネコちゃんが高齢になったら
わんちゃん・ネコちゃんにいつまでも元気で過ごしてもらいたい。しかし、ペットは私たちをあっという間に追い越して歳を取り老化が進んでいきます。病気になったり、介護が必要なこともあります。当院ではペットの健康寿命の維持とクオリティオブライフ(QOL)の向上のため、処置・治療に尽力するとともに、ご家族の皆様の不安を少しでも減らせることができるようサポートしたいと考えています。
認知症、夜鳴き、足が不自由、床ずれなどペットの介護をすべて一人でこなすには限界があります。ご家族の皆様でサポートしあっていただき、余裕をもって介護にあたって続けられるようアドバイスできればと思います。
ご不安なことやご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
6.高度医療への対応
MRI、放射線治療、体外循環の必要な心臓手術、無菌培養室の必要な再生医療など一部の高度医療について当院で対応できないケースもあります。その際は高度医療の対応が可能な2次診療施設を紹介致しますのでご相談ください。